Webディレクションでつまずいたときのお助け動画紹介 Vol.1
デスクトップワークス田口真行さんのWebディレクション講座動画を視聴しました。
ディレクションで悩んでいた自分にとって、今後どのような考え方を持てばよいのか、具体的にどのようなポイントをおさえていくべきか。分かりやすく聞き取りやすい田口さんのお話を、備忘録もかねて、レポートします。
①Webディレクションの良し悪しを左右する『2つのポイント』視聴レポート
[:contents]
なぜ視聴しようと思ったのか(私のつまづき)
- ディレクション力が不足している
- クライアントが求めているものを拾えていない
- ヒアリングシートが役に立たない(そもそも必要なのかわからなくなってきた)
- そもそも最初の打ち合わせで聞くべきことって何?!
- Webディレクションの考え方が分からない
- ディレクションについて社内に教えてくださる方がいない
『Webディレクション講座』について(vimeo動画ページから引用)
CSS Niteにも登壇されている田口真行さんのライブ講義動画です。
Webディレクションの基礎から応用まで幅広く学ぶことができます。
全10セッション(計390分)ありますが、1セッションあたり35分~60分足らずで視聴可能です。
まだ1本目のレポートですが、Webディレクションのガイドブックのようだと感じました。かなり参考になります。この時代に悩んでよかった!と思いました。先人の知恵というと失礼にあたるかもしれませんが、長年の経験を積まれてきた方々のお話は不安解消や疑問解決に手っ取り早いと実感しました。
ウェブディレクションを左右する2つのポイント
マネジメントとプランニングの2つ。
今回の動画では、前者のマネジメントについて詳しく解説されていました。
ポイント①『マネジメント』
マネジメント=管理する要素は4つ。
- 人
- 品質
- お金
- 時間
略して人質金時(ひとじちきんとき)。
以下から、要素ひとつひとつを掘り下げます。
人(ヒューマンマネジメント)
「クライアント側の人間『も』管理する」という考えを持っていなかったので、このフレーズは目からうろこでした。案件にもよりますが、発注が決まり制作がスタートしたあと、普段お客様とのコミュニケーションでやっていることといえば以下の点くらい。
- 資料手配の依頼・提出フォロー
- 承認の依頼・スケジュールフォロー
- 相談事があれば打ち合わせ、検討
私の場合、打ち合わせでお会いできるクライアント側のメンバーが1名のみ、ということがあります。その方が窓口もやって原稿を手配して・・・という場合もあるため、その方が組織内でどのような動きをとっていかなければならないのか、を把握しておくことも必要だと感じました。背景が分かっていれば、スケジュールもクライアント側制作側両者にとって負担をかけない線が引けるのではないかと思いました。
お金=コストマネジメント
予算と実算を必ずイコールにする。
実算の中で説明されていた「工数」管理は、私の課題の一つとなっています。予測していた工数に対し、実績が±0であれば問題ないのですが、マイナスになることがしばしば発生しています。ただマイナスになってもお咎めがないのに甘えていて、ずるずる来ているのが現状です。
聞いていて耳が痛くなりましたが、原因と現状把握を早急に進めていきたいと改めて感じました。
時間=タイムマネジメント
目の前の作業だけを見つめるのではなく、俯瞰してスケジュール全体を意識して管理することが大事。
作業項目をすべて洗い出したWBSをもとにスケジュールを管理しているので、いま自分がやっていることは間違ってないんだ、と思えて安心しました。。。
いざ作業に集中していると「あれもこれもやらなきゃ」と頭がパニックになってくるので、次にやるべきことが整理されていると後々ラクだという実感があります。さらに、作業漏れも防げるし、もし後工程にひびく作業で進捗遅延の相談を受けたときも、ここ遅れちゃうとあっちも遅れますよと説明がしやすくなります。
スケジュール管理のお話を聞きながら、クライアントの上司(や役員)からの手のひら返しでプロジェクトが仕切りなおしになった案件を思い出しました。担当者の方がOKを出しても、その上でボツなり修正指示が出る・・・ということもしばしば。上の方が確認する時間・修正対応する時間を確保するためにも、承認フローを事前に把握しておくことは大事ですね。
先述の「クライアント側の人間『も』管理する」にもつながることではないかと思いました。
品質=クオリティマネジメント
ウェブディレクターがすべてを背負う必要はなく、むしろ設計・デザイン・プログラム各々のプロ(専門家)を立てられる(ハンドリングできる)ことが大事とのこと。
マネジメントに入る前に、目指すクオリティは何なのか?をあらかじめ言語化し共有しておくことが必要だなと感じました。
別講座の話になりますが、長谷川泰久さんが主催された【デザインを伝えるワークショップ】の質疑応答にて、「他のデザイナーと同じクオリティを目指すにはどうしたらよいか」と質問させていただいたときのアドバイスが「デザインブリーフの活用」でした。
デザインブリーフとは、以下の点を共有するためのドキュメントのことです。
- デザインにおいてのゴールとは?
- サイトを使うシナリオは?
- そのために守るべきこと・やらなくてよいこと・禁止事項は?
目に見えるもの(ドキュメント)で制作メンバーが情報を共有し、なにを重要視してデザインするかが見えるため、デザイナーによるクオリティのばらつきが解消されるのでは、とのこと。
ググったところ、Slide Shareに分かりやすくまとめられているスライドがあったので、連休明けにチームメンバーと共有しようと思います。
以上が、マネジメントのお話でした。
ポイント②プランニング
英単語「planning」でググってみると、計画を出す、企画を立てる、立案するなどの言葉がヒットしました。プランニングというと、制作に入る前段階の工程が当てはまる印象です。ヒアリングして、企画を立て、提案して、見積を出して・・・といったイメージ。
プランニングでは、クライアントが用意していない・お客様自身ももしかしたら気がついていないところを拾い上げ、目に見えるようにすることが求められる。
受身姿勢・待っているだけは絶対NG。前のめりにやっていくことが大事!とのこと。
ヒアリングがうまくできてないな・・・と悩んでいたとき、義兄に相談に乗っていただいたことがあります。メーカーの営業マンで全国成績No.1という方だったので、お客様とどういう風に話せばいいのか熟知しているだろう、と考えたんですね。
そのときのアドバイスが「とにかく相手の話を聞いて、相手8:自分2くらいの気持ちで聞き手に徹する」でした。その言葉のまま「聞くことに徹してあまり喋らないようにしよう!」と決めて打ち合わせに挑んだ自分。いま思うと恥ずかしい。
ただ話を聞いているだけでは、相手の方もこちらが欲しい情報を話すわけではないですし、相手に喋っていただくには、反応や言葉尻を見ながら、相手が話しやすくなるように会話のキャッチボールを続けるのが大事ですね。。。
ヒアリング術も含め、プランニングに関する詳細は2本目以降のセクションで取り上げていくとのことなので、別記事にてレポートをまとめます。
視聴した動画:Webディレクション講座動画